レビュー・テスト・再リサーチループ 各テンプレート項目の詳細記入例・解説 拡充版
作成者: Manus AI
対象: 非エンジニア起点の開発、AI支援開発、要件定義、仕様策定、ハーネス設計、テスト計画、レビュー、再リサーチ、再提案
1. この文書の使い方
この文書は、レビュー・テスト・再リサーチループで使用する主要テンプレートについて、各項目に何を書けばよいかを具体的に示す記入ガイドである。単なる空欄テンプレートではなく、悪い記入例、良い記入例、解説、判定ポイント、次に接続すべきテンプレートを併記している。
非エンジニアは、すべての技術的判断を自分で行う必要はない。重要なのは、自分の希望、目的、優先順位、許容できるリスクを明確に伝えることである。技術的妥当性、規約、セキュリティ、CI、ハーネス、テスト網羅性は、このテンプレート体系とレビュー担当が検出する。
記入の原則は、曖昧な希望を、検証可能な要件と安全に試せる計画へ変換することである。
2. Intent Sheet 詳細記入例
Intent Sheetは、素人の希望をそのまま実装タスクにせず、目的、対象者、成功条件、不明点、制約へ分解するためのテンプレートである。ここでの品質が低いと、その後の要件、仕様、テスト、レビューがすべて曖昧になる。
| 項目 | 何を書くか | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 原文の要望 | ユーザーが最初に言った言葉をできるだけそのまま書く | 便利なアプリを作る | 漫画ファイルを入れるだけでKindle用に整理したい | 原文は後から目的ズレを確認する基準になる |
| 本来目的 | なぜそれをやりたいのかを書く | 自動化したい | 手作業のファイル整理とメタデータ入力を減らしたい | 目的が明確だと代替案を提案できる |
| 対象ユーザー | 誰が使うかを書く | みんな | 技術に詳しくない個人クリエイター | 対象が曖昧だとUI、運用、権限設計が崩れる |
| 成功条件 | 何ができたら成功かを観測可能に書く | いい感じに動く | サンプル10件をアップロードし、一覧表示とメタデータ修正ができる | 成功条件は受入基準とテスト計画へ接続される |
| 不明点 | まだ分からないことを隠さず書く | 特になし | Kindle形式への変換が必要か、管理だけでよいか未確定 | 不明点は再リサーチの種になる |
| 制約 | やってはいけないこと、守る条件を書く | なし | 本番データを消さない。外部公開は初期範囲外 | 制約がないと破壊的操作が混入しやすい |
| 初期RYG | 現時点の進行可否を書く | Green | Yellow。目的は明確だが変換要件と権利要件の確認が必要 | Greenは根拠が揃ってから使う |
| 判定 | 条件 | 次アクション |
|---|---|---|
| Green | 目的、対象、成功条件、制約が具体的 | Evidence Matrixへ進む |
| Yellow | 目的は見えるが不明点がある | 質問と初期リサーチを行う |
| Red | 目的、対象、成功条件がほぼ不明 | ヒアリングへ戻す |
3. Evidence Matrix 詳細記入例
Evidence Matrixは、要件の根拠を管理するためのテンプレートである。特にMust要件には、公式情報、規約、技術文書、論文、信頼できる事例などの根拠を接続する。
| 項目 | 何を書くか | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 根拠ID | E-001のような一意ID | 参考1 | E-001 | 要件IDと接続するため固定形式にする |
| 種別 | 公式、論文、規約、事例、コミュニティ等 | Web情報 | 公式ドキュメント | 信頼度を判断する材料になる |
| 出典名 | 資料名、ページ名、文献名 | どこかの記事 | Amazon Kindle Publishing Guidelines | 後から再確認できるよう具体名を書く |
| URL/所在 | リンク、ファイルパス、引用元 | Google検索 | https://example.com/... | 参照不能な根拠は弱い |
| 要旨 | 要件に関係する要点 | 参考になる | 対応形式、ファイルサイズ制限、禁止事項が記載されている | 要件に関係する部分だけ要約する |
| 信頼度 | High / Medium / Low | たぶん正しい | High。公式ページであるため | Must要件には原則Highを使う |
| 関連要件 | R-001など | あり | R-001, R-003 | 根拠と要件を必ず接続する |
| リスク示唆 | 根拠から分かる注意点 | なし | 形式変換は規約・品質要件の確認が必要 | Risk Registerへ接続する |
| 判定 | 条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| Green | Must要件に一次情報または高信頼根拠がある | 出典日と適用範囲を記録する |
| Yellow | 根拠はあるが古い、二次情報、適用範囲不明 | 追加調査を起票する |
| Red | 根拠がない、規約違反の疑いがある | Must化禁止、再リサーチ必須 |
4. Requirement Register 詳細記入例
Requirement Registerは、希望を検証可能な要件へ変換する台帳である。要件は「作るもの」ではなく、「満たすべき条件」として書く。各要件には根拠、受入基準、テスト、リスクを接続する。
| 項目 | 何を書くか | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 要件ID | R-001形式 | 機能1 | R-001 | テスト・レビュー・タスクとの接続に使う |
| 要件文 | ユーザーまたはシステムが満たす条件 | いい感じにアップロード | ユーザーは最大10件の漫画ファイルを一括アップロードできる | 主語、対象、条件を明確にする |
| 優先度 | Must / Should / Could / Won't | 高 | Must | Mustは根拠とテスト必須にする |
| 根拠ID | Evidence MatrixのID | 公式にあり | E-001 | 根拠IDがないMustは禁止する |
| 受入基準 | 成功と判断できる条件 | 動けばOK | 10件のサンプルファイルが登録され、一覧に表示される | テストへ変換可能に書く |
| テストID | TC-001形式 | 後で考える | TC-001 | テスト不能な要件は再定義する |
| リスクID | RK-001形式 | なし | RK-002 | リスクを隠さず紐づける |
| RYG | Green/Yellow/Red | Green | Yellow | 要件の成熟度を表す |
| 良い要件の条件 | 説明 |
|---|---|
| 検証可能 | テストで成功・失敗を判断できる |
| 根拠がある | 公式、規約、調査結果に接続されている |
| 範囲が明確 | 初期リリースに含むものと含まないものが分かる |
| リスクが接続済み | 破壊、漏洩、規約、運用負荷のリスクが見える |
5. Acceptance Criteria 詳細記入例
Acceptance Criteriaは、Product Ownerや非エンジニアが「これなら受け入れられる」と判断する条件である。エンジニア向けの内部実装条件ではなく、ユーザー価値と観測可能な結果を書く。
| 項目 | 悪い例 | 良い例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| Given | ファイルがある | ユーザーがログインし、サンプル漫画ファイル10件を選択している | 前提条件を具体化する |
| When | アップロードする | ユーザーがアップロードボタンを押す | 操作を明確にする |
| Then | 成功する | 10件すべてが一覧に表示され、失敗したファイルがあれば理由が表示される | 観測可能な結果を書く |
| 例外条件 | エラー対応 | サイズ超過ファイルは登録せず、理由と再試行方法を表示する | 失敗時の挙動も受入条件に含める |
| 判定 | 条件 |
|---|---|
| Green | 非エンジニアが結果を見て合否判断できる |
| Yellow | 技術者の説明がないと合否が分からない |
| Red | 「いい感じ」「高速」「使いやすい」だけで判定不能 |
6. Technical Requirements 詳細記入例
Technical Requirementsは、実装方式、制約、非機能要件、外部連携、データ設計、代替案をまとめるテンプレートである。ここでは「何を作るか」ではなく、「どの条件で安全に実現するか」を定義する。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 技術方式 | Reactで作る | フロントエンドはReact、ファイル処理はサーバ側で非同期キュー処理、メタデータ抽出はワーカーで実行 | 単なる技術名ではなく処理責務を書く |
| 外部連携 | APIを使う | 外部APIは初期PoCでは使用せず、ローカルサンプルデータで検証する | 外部依存はリスク源として明記する |
| データ制約 | DBに保存 | ファイル本体、メタデータ、処理状態、監査ログを分離して保存する | データ破壊や復旧に影響する |
| 非機能要件 | 速くする | サンプル10件の処理が60秒以内に完了し、失敗時は再試行可能 | 数値条件を入れる |
| 代替案 | なし | 案A: 同期処理、案B: 非同期キュー。初期は案Bを採用し、案Aはタイムアウトリスクで却下 | 却下理由を残すと再提案に使える |
| 未解決事項 | 後で | ファイル形式の網羅性はRR-002で再調査 | 再リサーチIDに接続する |
7. Harness Plan 詳細記入例
Harness Planは、壊れないように作り、試し、戻せるようにするための安全設計である。AI支援開発や自動化では、ハーネスがない状態での本番接続はRedとする。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | Red条件 |
|---|---|---|---|
| sandbox | テスト環境あり | 本番DBとは別のsandbox DBとサンプルファイルのみを使用する | 本番データでしか検証できない |
| dry-run | 必要なら作る | 削除、上書き、外部送信前に対象件数、ファイル名、変更内容を表示する | 即時実行される |
| rollback | バックアップする | 実行前スナップショットを保存し、復元手順をRunbookに記載する | 復旧できない |
| 権限制御 | 管理者で実行 | 通常処理は読み取り・限定書き込み権限のみ。削除は明示承認が必要 | 常時管理者権限 |
| 監査ログ | ログを見る | 実行者、時刻、対象、処理結果、エラー、rollback有無を保存する | 何が起きたか追えない |
| Kill Switch | なし | 失敗率が閾値を超えたら自動停止し、外部送信を遮断する | 止められない |
8. Test Plan 詳細記入例
Test Planは、要件、受入基準、ハーネス、リスクを検証へ接続するための計画である。テストは最後に作るものではなく、要件定義の時点から作る。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| テストID | テスト1 | TC-001 | 要件と紐づけるため固定形式にする |
| 対象要件 | アップロード | R-001 | 要件IDを必ず書く |
| テスト種別 | 動作確認 | 受入テスト、異常系、回帰テスト | 種別により責任者と自動化可否が変わる |
| 手順 | 試す | サンプル10件を選択し、アップロードを実行する | 再現可能に書く |
| 期待結果 | 成功 | 10件が一覧に表示され、処理ログに成功が記録される | 観測可能に書く |
| 失敗時対応 | 修正 | R-001、Harness Plan、RR-003へ戻す | 戻し先を明記する |
| 自動化可否 | できれば | CIで毎回実行。外部API依存はモック化 | 自動化できないものは手動ゲートにする |
9. Codex Review Report 詳細記入例
Codexレビューは、実装、差分、テスト、CI、破壊的変更、セキュリティを確認するためのレビューである。事業判断ではなく、技術的破綻を検出する。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 対象差分 | 最新版 | PR #12、commit abc123、対象ファイル一覧 | 何をレビューしたか固定する |
| 実装リスク | なし | CR-001: ファイル削除処理にdry-runがないためRed | 指摘にはIDと重大度を付ける |
| CI結果 | 通った | unit 120/120、integration 18/20、失敗2件は外部APIタイムアウト | 数値と失敗内容を書く |
| 破壊的変更 | たぶんなし | DB migrationで既存カラム削除あり。rollback手順未確認 | 破壊条件を明記する |
| 秘密情報 | 問題なし | APIキーの直書きなし。環境変数参照。ログに個人情報出力なし | 具体確認が必要 |
| 判定 | OK | Yellow。CI不安定2件とdry-run不足を修正後に再レビュー | 条件付き判定を書く |
10. Opus Review Report 詳細記入例
Opusレビューは、要件、目的適合、採否、規約、運用、事業リスク、長期保守性を確認するためのレビューである。コードの細部よりも、プロジェクトとして進めるべきかを評価する。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 目的適合 | 合っている | 初期目的は手作業削減であり、外部公開機能は初期範囲外とする | スコープ膨張を防ぐ |
| 採否判断 | 採用 | R-001, R-002は採用。R-008外部公開は規約確認まで保留 | 要件単位で判断する |
| 運用リスク | 大丈夫 | 非エンジニアが復旧手順を実行できないためRunbook追加が必要 | 運用可能性を見る |
| 規約リスク | 問題なし | 外部配布・形式変換は規約確認が必要。RR-004を起票 | 根拠なしにOKとしない |
| 再提案 | なし | 初期リリースはローカル管理とメタデータ編集に絞り、変換機能はPoCへ分離 | 安全な代替案を出す |
| 判定 | Green | Yellow。価値は高いが外部連携と復旧手順が未成熟 | 条件と戻し先を明記する |
11. Gate Log 詳細記入例
Gate Logは、各フェーズで進める、条件付きで進める、止めるを判断する記録である。YellowとRedには、必ず担当、期限、解除条件を付ける。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| ゲートID | 判定1 | G-004 | 追跡できるIDにする |
| 対象フェーズ | 開発 | P4 Harness設計 | どの段階の判定か明確にする |
| 判定 | OK | Yellow | Green/Yellow/Redで統一する |
| 理由 | まだ不安 | dry-runはあるがrollback手順が未検証 | 具体的な条件を書く |
| 解除条件 | 修正する | rollback手順をRunbook化し、TC-003で復旧テストに成功する | 完了条件を観測可能にする |
| 担当 | 開発者 | Harness Owner | 責任者を明確にする |
| 期限 | なる早 | YYYY-MM-DD | Yellow放置を防ぐ |
12. Re-Research Log 詳細記入例
Re-Research Logは、レビューやテストで見つかった不明点、根拠不足、矛盾、規約リスク、未知の破綻条件を再調査するための台帳である。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 再リサーチID | 調査 | RR-004 | レビュー指摘と接続する |
| 発生源 | 会議 | OR-002、TC-003失敗 | どこから生まれた論点かを書く |
| 調査問い | APIを調べる | 外部APIの利用規約上、メタデータ自動取得と保存は許可されるか | 問いを具体化する |
| 調査範囲 | Web | 公式規約、FAQ、開発者ドキュメント、コミュニティ事例 | 調査範囲を限定する |
| 判断基準 | 使えるか | 公式で許可、制限、禁止のいずれかを確認できる | 結論条件を決める |
| 反映先 | 後で | R-008、Technical Requirements、Risk Register | 調査結果を戻す場所を書く |
13. Re-Proposal 詳細記入例
Re-Proposalは、再リサーチやレビューで得た発見を、要件、仕様、ハーネス、テスト、計画へ戻すための提案書である。これがないと、調査だけして実装が安全にならない。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 再提案ID | 提案 | RP-002 | 変更履歴と接続する |
| 背景 | 問題があった | 外部API利用規約が不明でR-008がRedとなった | 発生理由を書く |
| 提案内容 | 変える | 初期リリースから外部連携を除外し、ローカルCSV取り込みへ変更 | 具体的な変更案を書く |
| 影響範囲 | 少し | R-008削除、R-004変更、TC-008削除、RR-004完了 | 要件・テスト・タスク単位で書く |
| 採用理由 | 安全 | 規約リスクと本番破壊リスクを下げ、初期目的の手作業削減は満たす | 目的とリスクを接続する |
| 次回ゲート | 後で確認 | P2要件定義とP5テスト計画を再判定する | どこへ戻るか明記する |
14. Progress & Task Management 詳細記入例
進捗管理テンプレートでは、単なる作業状況ではなく、要件、根拠、リスク、レビュー、テストとの接続を管理する。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| タスクID | 作業1 | T-006 | 要件・レビューと接続する |
| フェーズ | 開発 | P4 Harness設計 | フェーズ別に滞留を見える化する |
| タスク名 | 確認 | rollback手順のRunbook作成 | 成果物が分かる名前にする |
| 担当 | 田中さん | Harness Owner: 田中 | ロールと個人を両方書く |
| 依存タスク | なし | T-005技術方式案、R-003安全要件 | 依存関係を明記する |
| 完了条件 | 終わったら | Runbookが作成され、TC-003で復旧テスト成功 | Done条件を検証可能にする |
| RYG | 進行中 | Yellow。手順はあるが復旧テスト未実施 | ステータスとリスク判定を分ける |
15. Change Impact Log 詳細記入例
変更影響ログは、再提案や仕様変更がどこに影響するかを管理する。これがないと、要件だけ更新されてテストやハーネスが古いままになる。
| 項目 | 悪い記入例 | 良い記入例 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 変更ID | 変更1 | CH-003 | 追跡可能にする |
| 変更理由 | 仕様変更 | RR-004の結果、外部API利用に制限があるため | 根拠を接続する |
| 影響要件 | いくつか | R-008削除、R-004修正 | 要件IDで書く |
| 影響テスト | 後で | TC-008削除、TC-004修正、TC-010追加 | テスト更新漏れを防ぐ |
| 影響タスク | 開発全般 | T-014中止、T-017追加 | 進捗表へ戻す |
| 再判定 | 必要 | P2、P5、P7をYellowで再判定 | どのゲートを再確認するか書く |
16. Done 判定チェックリスト 詳細記入例
Doneは「実装が終わった」ではない。要件、根拠、テスト、レビュー、ハーネス、変更履歴が揃い、残リスクが許容されている状態である。
| チェック項目 | Green条件 | Yellow条件 | Red条件 |
|---|---|---|---|
| 要件 | Must要件に根拠・受入基準・テストがある | 一部Should要件が未整理 | Must要件が曖昧 |
| 根拠 | Must要件にHigh信頼根拠がある | 一部根拠が古い | 根拠なしでMust化 |
| テスト | Must要件100%がテスト済み | 一部手動テストのみ | 主要要件が未テスト |
| ハーネス | sandbox、dry-run、rollback、ログあり | rollback未自動化 | 本番破壊リスク未対策 |
| Codexレビュー | 重大指摘なし | 軽微な改善あり | CI失敗、破壊的変更未対策 |
| Opusレビュー | 採否・運用リスクが明確 | 一部運用課題あり | 目的不整合、規約リスク未解決 |
| 再リサーチ | Yellow/Red起票が解消済み | 期限付き残課題あり | 未解決リスク放置 |
17. 記入品質を上げる共通ルール
すべてのテンプレートに共通する品質ルールは、曖昧語を避け、IDで接続し、判定と次アクションを書くことである。
| 禁止に近い表現 | 推奨表現 |
|---|---|
| いい感じ | 何件、何秒、どの画面、どの条件で成功するか |
| 後で確認 | RR-XXXとして起票し、担当と期限を書く |
| 問題なし | 何を確認し、どの根拠により問題なしとしたか |
| できれば | Must / Should / Couldで優先度を決める |
| 修正する | どの要件、仕様、テスト、タスクをどう変更するか |
| 大丈夫そう | Green / Yellow / Redと理由を書く |
18. 最終的な使い分け
テンプレートは数が多いため、状況に応じて使い分ける。初回は最小セット、本格運用では全体セット、問題発生時は再リサーチ・再提案セットを使う。
| 状況 | 必ず使うテンプレート | 目的 |
|---|---|---|
| 初回ヒアリング | Intent Sheet | 希望を目的と成功条件へ変換する |
| 要件化前 | Evidence Matrix | 根拠のない要件化を防ぐ |
| 設計前 | Requirement Register、Technical Requirements | 実装可能性と制約を明確にする |
| 実装前 | Harness Plan、Test Plan | 壊れない検証環境を作る |
| PRレビュー | Codex Review Report | 実装・CI・テスト破綻を検出する |
| 採否判断 | Opus Review Report、Gate Log | 目的・運用・規約・リスクを評価する |
| 問題発見後 | Re-Research Log、Re-Proposal、Change Impact Log | 発見を設計へ戻す |
| 完了判断 | Done Checklist | 実装完了ではなく安全な完了を判断する |
19. 結論
この詳細記入例を使うことで、非エンジニアはテンプレートの空欄を前にして迷わず、何をどの粒度で書けばよいかを判断できる。重要なのは、正しい専門用語を並べることではなく、目的、根拠、要件、テスト、リスク、レビュー、再リサーチ、再提案を切れ目なく接続することである。
この接続が成立していれば、素人が最初に伝えた「やりたいこと」は、世界最高基準の要件定義、仕様、技術要件、ハーネス設計、テスト計画、レビュー、改善ループへ変換される。逆に、この接続が切れている部分が、プロジェクト破綻、品質事故、本番破壊、運用不能の発生点になる。